頑張っている商店街が報われる社会へ。茅ヶ崎の東海岸商店会とmintの挑戦。


■商店街×mint


――― 前回まで田村さんのご経歴やmintのサービス思想について伺ってきましたので、今回は利用する商店街側の意見を交えつつお話ができればと思います。茅ヶ崎の東海岸商店会で会長をされている、プレンティーズの長谷川さんです。


長谷川 はいよろしくお願いします。田村さん、ようこそ茅ヶ崎へ(笑)


田村 はじめまして。生チョコアイス美味しかったです(笑)


↓田村さんがアイスを食べている様子 ※第一話参照


――― では改めてにはなりますが、田村さんからmintのサービス概要をお伝えいただけますか。


田村 はい。mintは、お店や商店街が無料で独自ポイントを発行できるサービスです。



田村 ポイントの発行方法はいろいろありますが、わかりやすいのは来店ポイントです。

例えばプレンティーズさんの店内POPにQRコードを載せて、読み取ると来店ポイントを付与できる。


長谷川 はい。


田村 他には、お客さんを指定してポイントを送ることもできます。

たくさん買ってくれてありがとう、紹介してくれてありがとう、という形で感謝をポイント付与で示すことができる。


長谷川 なるほど。


田村 もう一つおすすめの使い方として、Twitter上で指定したハッシュタグでつぶやいたお客様に対して、自動でポイント付与ができます。

投稿の一覧を管理画面から見られるので、これはすごくリツイートされてるなとか、これは良い写真だなと思ったら、追加のポイントを付与することができる。

こうしてポイントをフックとしてコミュニケーションが取れる。


長谷川 昔で言えば「口コミ」ということですよね。



田村 そうです。口コミをしてくれたら、感謝のしるしとしてポイントをあげる。

将来的には、紹介で訪れた人がわかるようにして、紹介者にポイントをあげるということも実現させていく予定です。


長谷川 紹介してくれた人にポイントをあげられる。良いですね。


田村 総じて何ができるかというと、

  • 商店街の独自ポイントがつくれる
  • ファンにして欲しいことを伝える
  • ファンが応えてくれたらポイントを渡す

ということです。


長谷川 お願いして、やってくれたらポイントをあげる。


田村 それによってただのお客さんではなく、商店街を一緒に盛り上げてくれる仲間という関係性になる。

そうやってお客さんを熱狂的なファン・サポーターに変えていくためのサービスがmintです。


■POPを置くだけ


――― いまの説明を受けて、商店街で実際につかえるイメージは湧きましたか。


長谷川 そうですね。面白いと思います。

ただ商店街は業種もバラバラ、年齢もバラバラですから、そもそものITを使うというところでハードルはあるかも知れないですね。


田村 たしかに商店街でお店を出されている方のなかには、ご高齢の方もいらっしゃいますよね。


長谷川 年齢もそうですが、そもそもITにアレルギーがある方がいらっしゃいますよね。

正直私も詳しくないので、スマホ画面にボタンが二つあるともうだめですね(笑)

「いちポチで、はい終了!」ぐらいの簡単さじゃないと…mintのやり方は簡単ですか?


田村 mintは最初から地域のお店で使っていただくことを前提に考えているので、極力お店の方の運用はゼロにしています。

具体的には、POPを置くだけですね。


長谷川 POPを置くだけ。



田村 はい。商店街であれば、お店の方がやるのはPOPを置くだけです。

あとはお客さんがそのPOPに載っているQRコードを読み取るだけですね。

商店街で比較的ウェブサービスに慣れている方に運用を任せるのが良いと思います。


長谷川 なるほど、それならできそうですね。


田村 繰り返しになりますが、ハッシュタグは自動でポイント付与ができるので、お店の方からすれば、お店にPOPを置いているだけで口コミが広まる仕組みなんです。

しかも、例えば「 #東海岸商店会 」という同じハッシュタグでつぶやかれているのが増えると、「どうやらこの商店街は賑わっているぞ」という印象がつき、商店会の加盟店全員にとって良い形がつくれます。


長谷川 田村さんのお話には商店街にファンがつくヒントがありますし、mintがそのサポートをしてくれるならありがたいですね。


■ポイント特典は「ならではの体験」を


――― たまったポイントはどう活用すれば良いのでしょうか。


田村 やはりなんらかの体験をしてもらうとファンコミュニティとしては効果がありますよね。

例えば50pt以上貯めた人だけを集めて、店主とお客さん合同の新年会イベントをやりますとか。


長谷川 なるほど。


田村 そこで「これからも皆さんと一緒にこの商店街を盛り上げていきたいです」と伝えられる。


長谷川 あとは300ptで一緒に地引網とかね。


田村 え、それ良いですね!ぼくがやってみたい!


長谷川 じゃあ…ポイントためてください!(笑)


田村 ためます!(笑)

単なる割引も嬉しいんですけど、やっぱり茅ヶ崎ならではの体験ってすごくいいですよね。

住んでいる方のなかにも、そういう地元体験ができるということ自体を知らない方も意外と多いと思います。



■頑張っている商店街が報われる社会へ


――― ちなみに、ポイントサービスあるあるだと思うのですが、「悪質なポイントゲッター」対策はどのようなことをお考えですか。


田村 ポイントの不正が行えないようにいくつか手を考えてあります。

  • SNSのアカウント1つにつき、1IDしか連携できない。
  • ポイントの付与頻度を決められる。
  • IDの統合不可なので、複数のアカウントでポイントをためて合わせられない

といったところです。

あとはそのうちSMS認証という展開もあると思います。


長谷川 mintを使った商店街の成功事例ってあるんですか。


田村 mintのリリースが11月のことなので、ぜひ茅ヶ崎でその成功事例第一号をつくりたいと思っています。

茅ヶ崎はとても理想的な場所だと思っていて、知名度や好感度がありながらも観光地ではないじゃないですか。

だからこういうローカルな土地で成功できると、全国各地で成功できるという事例になると思っているんです。


長谷川 なるほど。ちなみに東海岸商店会は海と接する場所にあるので、環境は良いのですが商圏としては狭いんです。

狭い商圏でも成功することができたら、mintってすごいなと言われると思います。


田村 それは良いですね!


長谷川 私はさっきも言った通り、ITに詳しくなくて、30年ぐらい実店舗でばっかりやってきた人間なんですね。

だから、こうやってITに詳しい方々と話をして、うまく融合できたらと思うとワクワクするんですよ(笑)



田村 ぜひこちらとしても色々教えていただきたいです。

やっぱりリアルな世界が動かないと意味がないと思っていて、そうしないと実のある経済効果も生まれないですよね。


長谷川 商店街ってやり方を変えていかないと生き残れないと思いながら、じゃあ具体的にどうすれば良いかって難しいじゃないですか。

これまでは目の前のお客さんをファンにすることだけを考えてきたのが、それだけじゃだめなんじゃないかって不安に感じている商店街は多いと思います。


田村 そうですよね。

これまで真摯に目の前のお客さんのためだけにやってきたことが、mintのようなファンコミュニティをつくる仕組みを取り入れることで、より報われる世界がつくれると思っているんです。

商店街がこれまで以上に、お客さんと一緒につくりあげていく場所になっていったら、すごく楽しいですよね。


――― 非常に興味深いお話がたくさん伺えました。インタビューは以上です。ありがとうございました。


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▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter

2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、アクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティング、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン「まだ茅ヶ崎に行ったことのないあなたへ」)。

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