【マシューの小出俊介さん】コミュニティの力で街を盛り上げる。
雄三通りで働く人にお話を伺う「雄三通りで会えるあの人」。今回は「Restaurant & Bar Mashu(以下、マシュー)」のオーナー小出俊介さんにご登場いただきます。茅ヶ崎で美味しい料理を提供しながらも、同時に社会課題の解消に取り組む小出さんのお話を、ぜひ最後までお読みください。(全3回)
■肉とチーズを売りにしたバルスタイルのお店
――― 本日はよろしくお願いします。
小出 こちらこそ、よろしくお願いします。
――― まずは簡単にマシューさんのお店についてご紹介をいただけますか。
小出 はい。マシューは肉とチーズを売りにしたバルスタイルのお店で、ランチからディナーまで朝の11時半から夜の23時まで休むことなく営業しています。
↓マシューの料理例
――― 飲食店としては珍しく、中休みなしでやられていますよね。
小出 2017年に雄三通りに移転をしたのですが、ここはもともと喫茶店だったんですね。
そのせいか日中も「やってますか?」っていうお客さんが多かったので、開けてみたらやっぱり需要があって。
忘年会シーズンになると15時からの宴会があったりするんですよ(笑)
――― たしかにマシューさんは長居したくなる店内ですから、その気持ちもわかります。
↓マシューの店内
■地域密着のお店をやるために茅ヶ崎へ
――― 2017年に雄三通りへ移転される前も、茅ヶ崎で営業されていましたよね。
小出 はい、合計すると茅ヶ崎でお店を出してからは9年目です。
もともとは茅ケ崎駅からサザンビーチの方に歩いて10分のところで営業していました。
――― そもそもなぜ茅ヶ崎を選ばれたのでしょうか。たしかご出身は千葉県の柏市ですよね。
小出 飲食店修行時代は主に東京のお店で働いていたんですけど、やっぱり流動客が多くて「なんかつまらないなぁ」っと思って。
もうちょっと人と密に繋がれるお店をやりたいと思って土地探しをしていたら、茅ケ崎にたどり着きました。
――― なるほど。でもなぜ徒歩10分のところにされたのですか。飲食店って立地が命というじゃないですか。
小出 その当時は茅ケ崎の地理もよく分からない状態だったということと、やっぱり地域密着がやりたかったのであえて駅に近すぎる場所は避けていました。
――― でもそれって結構いばらの道ですよね。
小出 いま思えばバカだなって思っています(笑)
いまでも「よくあの場所で何年もやれたよね」って言われます。
――― 味に自信があったのでしょうか。
小出 正直それはありました。味も接客もしっかりやれる自信をつけてからお店を開いたので。
でもやっぱりきつかったですね(笑)
↓移転前の店内
■コミュニティの力で街を盛り上げる
――― 現在の雄三通りに移転されてからは、お店を変えた部分もあったんじゃないですか。
小出 そうですね。変えた部分はいろいろとありますが、一番は「僕がいなくても成立するお店作り」を意識したというところです。
――― 人に任せられるお店にしたのですね。でも自分の中の正解を捨てるのはきつくなかったですか。
小出 正直最初は怖かったです。
飲食店仲間と話をしていても、それを突破できなかったと言う人はたくさんいますね。
でもやっぱりスタッフにファンがつくことがベストだと思うようにしました。
――― 自分ではなくスタッフとお客さんのつながりをつくったのですね。
小出 人のつながりをどうつくっていくかということに興味があって、僕は茅ヶ崎JC(青年会議所)に入っていますが、コミュニティの力ってすごいじゃないですか。
――― 商店街が盛り上がる方法もそこですかね。
小出 そう思います。夏にエキウミに出た方々とBBQやったとき、商店街の店主だけじゃなくいろんな人が集まったじゃないですか。ああいうのすごく良いと思っていて。
そうやってコミュニティの輪を広げていくことが商店街が盛り上がる一つの方法だと思います。
――― たしかに、閉じたコミュニティにしてはいけませんよね。
小出 それは確実にそうだと思います。
どうしてもこれまでのJCってそうなりがちだったので、そこは変えていきたいと思っていて、最近は枠組みを超えて交流の場を持ち始めているんです。
中には文教大学の学生で「テーブルクロス」っていう貧困国の課題解決をするサービスに関わっている子なんかもいたりして、本当に多様ですよ。
――― それは応援したくなりますね。
小出 やっぱり自分がそれくらいの歳に大人と話す機会ってほとんどなかったから、そういう機会をつくってあげたくなるじゃないですか。
その子も「テーブルクロス」を広めていきたいと思っているので、お互いのコミュニティが活きる形を考えられるじゃないですか。
――― みんなにとって良いですね。
小出 結局、人を育てないと街も育たないし、それを自分一人ではできないからいかに多くの人に広めていくか、盛り上げていくかだと思います。
――― 小出さんとマシューさんのことがよくわかるお話でした。次回は開業するまでのお話と、お店の人材面について伺いたいと思います。
(次回につづく→人材不足にならない飲食店の秘訣。)
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▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter)
2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。東海岸商店会の公式サイトの運営や、ハンドメイドアクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。
▼編集アシスタント 小山勇
千葉県出身。2016年茅ヶ崎市へ移住。2018年からエキつくに参加。湘南周辺で不動産、ハウスメーカーを経て現在は茅ヶ崎から都内へ通勤。趣味はサーフィンとグルメスポット巡り。最近は、カメラを持って散歩とおつまみ作りがマイブーム。
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