【日本ママ起業家大学の近藤洋子さん】「自分の人生を生きていい。」自ら踏み出せる人を一人でも増やしたい。
(前回の記事はコチラ → 「幸せ」をゴールにした起業をサポートするスクール。)
■自分の人生を生きていい
――― 近藤さんが代表を務める「日本ママ起業家大学(以下、ママ大)」は、現在第13期まで続けられてきました。そもそもなぜやろうと思われたのでしょうか。
近藤 一番の理由は、母の死に直面したことが大きいです。
母はアルコール依存症で、周りに迷惑をかけながら亡くなっていきました。
――― それを近くで見られていたのですね。
近藤 闘病生活をサポートしていましたから、そうですね。
母は59歳で亡くなりましたが、50歳だろうが100歳だろうが、「ママは幸せだったね」と思わせてくれる人生だったらなにか違ったんじゃないかと思えて。
――― 残された側として思うところがあったのですね。
近藤 ある時、ふと「私はこのために生きた」と言える生き方をしたいと思ったんです。
母の死をきっかけに「自分の人生を生きて良いんだ」と、ようやく思えるタイミングが来たのかも知れません。
そこからママ大という起業スクールを通じて、そんな生き方ができる人を一人でも増やしたいなって。
――― 自分自身の生き方を見つめなおした結果、ママ大が生まれたのですね。
近藤 そうですね。過去を振り返ると、私はいつも誰かのお世話をして生きてきたんです。
そうやって私は動き出すのが遅かったので、余計に「皆にもできるよ!」と伝えたいんです。
■自分で決めて、自分で歩み始めるとき
――― 「ママ大」にはお子さんがいる受講生が多いと思いますが、起業において母親ならではの特徴などありますか。
近藤 特に出産は人生に大きな影響を与えるので、そこで考え方や時間の使い方が強制アップデートされますね。
あとは「優等生」タイプの人、つまり高学歴・一流企業を経て、ハイスペックな人と結婚、でも子育てで初めて挫折して「こんなはずじゃなかった」となる場合もあります。
↓近藤さんと娘さん
――― 子どもの存在は大きいですよね。
近藤 そうですね。でもそんな彼女たちが、自分で決めて自分で歩み始めた時に、本当に大きな変化が生まれるんです。
ママ大のみんながイキイキとしているのはこういった背景があるのかなって。
――― なるほど。
近藤 ちなみに、ママ大は男性の受講NGというわけではないんですよ。
最近も、私と同じく茅ヶ崎に住んでいる方にママ大の話をしたら、「僕も入りたいなぁ」って言ってくれる人もいました。
■店の個性を引き出すメディアの存在
――― ちょうど茅ヶ崎の話題も出たので、最後にエキウミの拠点である雄三通りの話もさせてください。この通りを面白くするアイディアはありますか。
近藤 私は魚卓さんをはじめ雄三通りのヘビーユーザーですが、あの通りには個性を活かしながらイキイキと働いている人が多いですよね。
私たちは雄三通りに来たからこそ、そこでしか味わえない価値に触れたいんです。
そのためには、お店の人のキャラクターを引き出すエキウミさんにかかっているんですよ。
――― メディアの力が有効だと。
近藤 自分の良さは自分ではわからないですから、そういう意味でもメディアの役割は大きいと思います。
取材でその個性を顕在化して、一歩踏み出せることにつながっていくのかなって。
雄三通りだけでなくどんなエリアのどんな商売にも、そういう力って必要だと思います。
――― この地域に根付いたお店がもっと盛り上がると良いですよね。
近藤 茅ヶ崎にきて私たち家族は「幸せだねえ」ってよく言うんですけど、それは地域密着で商売をされている皆さんから幸せをいただいているんだなあって本当に思うんです。
私も力不足ですが、そういう皆さんの力になれたら嬉しいなと思います。
――― 近藤さんの人柄がよくわかるお話でした。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter)
2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、m'no【エムノ】のWEBマーケ、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン、Gyoppy!、ARUHIマガジン、SPOTほか)。
▼編集 瀬野尾友美
東京出身。これまで他拠点でウェディングプランナー、ホテルでのコンサルタントを経験。仕事だけの人生ではなく、より豊かな暮らしに興味を持つ。昨年末に退職後、縁もゆかりもなかった茅ヶ崎に移住。住んで1週間で茅ヶ崎の虜に。茅ヶ崎のマチ、ヒトの魅力を発進したいと思い立ち「エキウミ」に参加。
▼編集アシスタント 権藤勇太
エキウミインタビュー担当。平日は都内で法人向けの業務改善提案を行う営業マン。休日は緑に囲まれた茅ヶ崎で畑をいじったり、キャンプしたりフットサルをしたりのんびり生活をしている。消防団に入ったことをきっかけに、自分が使うお金がどこに流れて回っていくのか興味をもち商店街の活性化に2018年参加。
▼編集アシスタント 山崎久美子
岩手県出身。「一生に一度は海の近くに住みたい!」という野望を叶えるため、海なし埼玉県から2020年3月に茅ヶ崎に移住。夫婦ともに看護師であり、3人の子どもたちに日々育てられています。今度住む場所では積極的に地域に関わりたいと思い、エキウミに参加。
0コメント