【いこーよの王さん】広報の仕事は”情報発信だけ”ではない。王さん流、情報との向き合い方とは。
(前回の記事はこちら → 子どもの”体験格差”をなくしたい。茅ヶ崎市と連携協定を締結した「いこーよ」の広報・王麗華さん。)
■広報は情報発信より情報収集が大切
――― 前回は会社やサービスのお話を伺いましたが、今回は王さんのお仕事内容や、ご入社された経緯など、パーソナルなお話を伺っていきたいと思います。
王 はい、よろしくお願いします。
――― 王さんは広報を担当されていますが、まさか今回茅ヶ崎まで来てくださると思っていなかったので、すごくフットワークが軽いなと思いました。外にもどんどん出て行かれるんですか?
王 もちろんです。特に自治体さんとの連携は強化している分野なので、出向いてお話させていただきたいと思っています。
というのも、広報活動の目的は人を動かすことであって、その手段、つまり業務は自社やサービスの情報発信だけとは考えていないからです。
――― 広報の業務は、情報発信だけではない。
王 はい。実はそれ以上に重要なのが情報収集で、ユーザーさんや施設さんがどんな思いでサービスを利用してくださっているのか、それぞれが抱えている課題とどう向き合っているのかを知ることが大事だと考えています。
相手を知らないと、人を動かすことはできませんから。
現場に足を運んだり、コミュニケーションを通してリアルな声を聞く。
それが会社やサービスの成長に大きく関わってくると思っています。
――― 広報というとメディア対応がメインのイメージでしたが、企画や営業的なこともされているんですね。
王 私自身が、営業的な話をすることはないのですが、会社の広報として広く話を聞く中で、このニーズはあのサービスで解決できそうだなと思ったら、営業のチームに繋げたりしていますね。
――― なるほど。
王 メディア対応というのは手段の一つであって、メディアに出ることが目的ではないんですよね。
広報の本質は、ユーザーさんやクライアントさんの思いを汲みながら、会社の思いやサービスを伝え、相互理解を深化させていくことだと思っています。
――― 届け方だけを考えるのではなく。届ける先のこと考えるのが大切ということですね。
■アナウンサーから広報へ
――― 王さんは広報のご経験は長いんですか?
王 いえ、実は3年弱ぐらいです。アクトインディに入社して初めて広報をしています。
――― それまでは何をされていたんですか。
王 元々は地方局やフリーでアナウンサーをしていました。
報道の仕事をする中で、果たしてこれは視聴者の利益につながっているのかなと、取り上げる情報に対して、本当にこれでいいのかなという思いを抱えていたんです。
もちろん数字を取るために必要な部分ではあるんですけれど、それは本質ではないですよね。
そんな思いがいまの仕事での考え方にもつながっていると感じています。
↓アナウンサー時代の王さん
――― そのご経験があるからこそ、いまのお仕事でメディアを神格化せず、本質を捉えた広報を大切にされているんですね。それにしてもアナウンサーから広報というのは思い切った転身でしたね。
王 実はその間にも、結婚や出産というライフスタイルの変化に合わせて、他の仕事をしていたこともありますね。
たとえば国会議員の秘書をしていた時期もあるんですよ(笑)
――― 振れ幅がすごいですね(笑)
■起業を考えていたときに出会った理想の会社
――― アクトインディにご入社されたきかっけは何だったんですか。
王 実は母が亡くなったことがきっかけでアクトインディと出会いました。
お墓を探しているときに、当時弊社が運営していた霊園墓地検索サイトにたどり着いたんですよ。
――― いちユーザーとして関わったのが最初だったのですね。
王 はい。当時はお墓の情報ってなかなか見つけられなかったんですね。
そのとき情報がなければなにも判断できないということを痛感して、情報提供というサービスに価値を感じました。
――― なるほど。
王 あとは働き方の部分で、母の看病をしながら働くのが難しい時期もあり、社員一人一人が幸せに働ける場をつくろうとして起業も考えていたんです。
そんな中でアクトインディと出会い、理念が私の理想と重なっていた。
そこでまずは、自分が思い描いている会社を実現できるか、社員としてやってみようと入社しました。
――― 起業への思いは今もお持ちなんですか。
王 そうですね。やっぱり自分で事業を動かしてみたいという思いもありますし、政治の世界にも少しいたので、そちらにも関心はあります。
政治で社会を変えることは難しいとも言われますが、実際は現場にいて小さな声を広めることもできる世界だと現場にいて感じたので。
――― 社会課題に向き合っていたいのですね。
王 はい。ただ、今は小学生の子どもが二人いるので子育てに向き合うことが最優先です。
当面はバランスが取れた働き方をしつつ、アクトインディの「社員の幸せを大切する」という考え方が社会全体に広がっていくように、また、「いこーよ」というサービスを通じて一人でも多くの子どもが笑顔でいられるように、広報というポジションから働きかけていきたいと思っています。
――― バランスが取れる会社で、理想的な働き方ができていることがとても伝わりました。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
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【Think Chigasaki】いこーよの王さん
・第1話 子どもの”体験格差”をなくしたい。茅ヶ崎市と連携協定を締結した「いこーよ」の広報・王麗華さん。
・第2話 広報の仕事は”情報発信だけ”ではない。王さん流、情報との向き合い方とは。
▼インタビュー 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter)
2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、アクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティング、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン「まだ茅ヶ崎に行ったことのないあなたへ」)。
▼編集 はつこ(Twitter/note/Instagram)
1995年生まれ。茅ヶ崎出身のフリーライター。大学卒業後、EC事業者に入社。2018年にフリーランスへ転身。主に商品やサービスの紹介記事を執筆。noteにてコラム、エッセイ、小説を更新。38℃を文章の設定温度とし、熱すぎず、半身浴のようにじんわりあたたまる伝え方を研究中。
▼編集アシスタント 権藤勇太
エキウミインタビュー担当。平日は都内で法人向けの業務改善提案を行う営業マン。休日は緑に囲まれた茅ヶ崎で畑をいじったり、キャンプしたりフットサルをしたりのんびり生活をしている。消防団に入ったことをきっかけに、自分が使うお金がどこに流れて回っていくのか興味をもち商店街の活性化に2018年参加。
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