【茅ヶ崎海岸郵便局の新井喜世司さん】1円切手の肖像になっている人はだれ?郵便局の成り立ちと地域との関わり。


茅ヶ崎の雄三通りで働いている方にインタビューをする「雄三通りで会えるあの人」の9人目は、茅ヶ崎海岸郵便局の局長・新井喜世司さんにご登場いただきます。10年前から局長として赴任された新井さんに、郵便局のお仕事やその歴史・文化について伺いました。




――― 本日はよろしくお願いします。


新井 はい。よろしくお願いします。


――― 郵便局の局長さんとお話をするのは初めてなので、楽しみにしておりました。


新井 茅ヶ崎海岸郵便局は8人でまわしている、地域の小さな郵便局ですから、いつでもいらしてください。


――― ありがとうございます!それでは、まず郵便局がどんな仕事をしているのか、簡単にご説明いただけますか。


新井 業務内容としては、「郵便」と「保険」と「貯金」の三つがあります。

郵政民営化が話題になった約10年前に「郵政三事業」という言葉が一般的になりましたよね。


――― いままで当たり前のことのように思っていましたが、三つの事業を一手に引き受けているのはすごいことですよね。


新井 その三つの事業が単にあるというだけでなく、例えば全国一律62円で送れる「郵便はがき」のように、郵便局ならではのサービスが各事業にあります。


――― しかも郵便局は全国どこにでもあるという特徴があります。


新井 そうですね。帰省や旅行で遠い土地に行った時にも、お金の入出金に不自由しませんし、どこにいても荷物を送ることができます。



――― 全国どこにいても同じサービスが受けられるのはすごいことだと思います。


新井 おっしゃる通り、全国あまねく同じサービスレベルを維持するためには、採算が見合わない地域を全体でカバーする必要があります。


――― よく少子高齢化や人口減少という文脈で、地方から企業が撤退してしまうことがニュースになりますが、郵便局はそうしないのですね。


新井 はい、基本的にはたとえ過疎地であっても郵便局は残り続けます。

その理由としては郵便局の成り立ちが関係していまして・・・ちなみに1円切手の肖像になっている人物をご存知ですか?


――― いえ。勉強不足ですみません。


新井 いえいえ、あまり馴染みがないですよね(笑)

「日本近代郵便の父」と呼ばれている前島密(ひそか)という人なんですが、彼が平等や公平を使命として普及に努めたことが、いまでも生きているのです。

ちなみに「切手」という名称は「切符手形」から来ていて、前島密が定めました。


↓1円切手(引用:ゆうびん.jp


――― どこでも、だれでもサービスが受けられるように設計したということですね。


新井 はい。各地域の名士と呼ばれる人たちに頼んで土地をお借りし、郵便局長になってもらうことで全国各地に郵便局が作られました。

各地域の代表が奉仕の精神で作り上げていったので、郵便局には地域貢献という文化が根付いているのです。


――― 各地域の有志の集合体なのですね。


新井 はい。この茅ヶ崎海岸郵便局における、前任の局長もそういう地域貢献に熱心なタイプだったので、東海岸商店会の会長も務めたことがありました。

現在は私が局長として、東海岸商店会には会計として関わらせていただいております。


――― 商店会の会計をされているのですね。


新井 私は郵便局業務のなかでは「保険」を主に扱ってきましたので、お金まわりに慣れているということもあります。

郵便局には新卒で入ってから40年以上勤めているので、郵便局の文化である地域貢献という意識は自然と受け入れている部分があるのかも知れません。


――― 郵便局の歴史を知ることで、新井さんが地域活動に関わられている意味もより理解できました。最後に、この「エキウミ」はこの茅ヶ崎海岸郵便局がある雄三通りの活性化を目的に運営していますが、雄三通りをより良くするアイディアなどありますか。


新井 業務をしていても感じることですが、ここは駅前の通りなので急いでいる人も、通行量も多いですよね。

交通ルールを厳格化するのも有効だと思いますが、まずは「ゆっくり安全に通りましょう」という啓蒙からだけでも始めると良いと思います。


――― インタビューは以上です。大変興味深いお話をありがとうございました。

(おしまい)


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▼茅ヶ崎海岸郵便局

住所:茅ケ崎市東海岸北1-5-2/アクセス:茅ヶ崎駅南口徒歩5分/駐車場:あり/TEL:0467-85-9704/定休日:土日休日 ※ATMは土曜日9:00-12:30利用可/営業時間:郵便窓口9:00-17:00, 貯金窓口・保険窓口9:00-16:00, ATM9:00-17:30/公式ページ




▼インタビュー・編集 小野寺将人(BlogFacebook / Twitter

2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。ハンドメイドアクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。

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