【花屋ewaluの境はづきさん】「お前はハチだから店の名前は『花八』で決定な」
（前回の記事はこちら→「どうして仏様にもっとかわいいお花をあげちゃいけないんだろう」）
――― 前回、大学卒業後にBEAMSで働き始めたというお話を伺いましたが、そこには何年いらっしゃったのですか。
境 3年です。私は自分に合わなくても最短で1年、合っていても最長で3年という考え方をしていましたので、それ以降も大体3年以内のキャリアで転々と経験を積んでいきました。
――― 具体的にewaluの創業までに経験したことを伺えますか。
境 色々なところで経験を積みましたが、茅ヶ崎だと中海岸に本店がある花屋「Hanae（花衛）」での経験と、あとは一中通りにある「スポーティフカフェ」での経験が印象的です。
――― まずHanaeのお話から伺えますか。
境 Hanaeは私が高校生の頃から好きで通っていた花屋さんで、普通の花屋さんでは扱わないような珍しいお花やハーブなどもたくさんあるようなお店でした。
BEAMSを辞めた後に他の花屋さんで働いていたのですが、定期的に従業員の募集がないか連絡をしていて、ようやく入れるようになったときは本当に嬉しかったです。
――― 実際にHanaeで働いてみていかがでしたか。
境 仕入れているお花もとても好きでしたし、一緒に働いている同僚もすごく良かったです。
みんなHanaeが好きで集まっているので、「せっかくこんなにかわいいお花を仕入れられるんだから、ちゃんとかわいいうちにお客さんに届けなきゃ！」っていう活気がありました。
↓Hanae時代のはづきさん
――― それはすごく良いお店ですね。
境 はい。あと当時の社長がとても豪快でやんちゃで素敵な方だったんですけど、ewaluを始めるときにどうしても茅ヶ崎以外で良い物件に出会えなくて、3年以上粘ったんですけど結局茅ヶ崎で始めるしかないってなったときに、その社長にお伺いを立てに行ったんですね。
そしたら「どうせハチ（はづきさんのこと）に大した花屋なんてできないんだから、好きにやりな！」って言ってくれて。
――― 粋なやり方ですね。
境 優しいですよね。でも「お前はハチだから店の名前は『花八』で決定な」って言われて焦りましたね（笑）
ewaluはハワイ語でハチ（８）という意味なんですが、あまりハワイ語っぽくなくて、和と異国がミックスされているような雰囲気があって気に入っているんですけど、社長にはそれで何とかお許しをいただきました（笑）
――― 一方の飲食店の夢にかかわるところで言うと、スポーティフカフェのお話も伺えますか。
境 スポーティフカフェは独立をする前の最後の職場でした。
あのお店はやる気がある人を引き上げてくれる文化があって、すごく楽しくお仕事をさせてもらえました。
――― 例えばどんなことですか。
境 私はホールスタッフだったのですが、デザートの盛り付けをやらせてもらえたりとか、お客さまのお誕生日にチョコのメッセージを書いたりとか、あとはメニューについてもシーズンごとにフェアメニューを作りたいと提案したら採用してもらえたりして。
アイディアを提案すればどんどんやらせてくれるような、そういう環境でしたね。
――― それは良いですね。
境 そうやって楽しく仕事をさせてもらえていたので、よく来てくださるお客さまからオーダーをいただくときに「今日もはづきちゃんにおまかせで」って言っていただけたりして、そういうところでもやりがいを感じられるお店でした。
――― ewaluでのお花のオーダーと同じスタイルですね（笑）
境 スポーティフカフェで働きながら、母の日とかクリスマスのシーズンに個人でお花の仕事をしていたんですけど、だんだんもっと本格的にやりたくなってきて、それでewaluを始めることになりました。
雄三通りの物件は最初見た瞬間から「もうここしかない！」と思えたので、ここで続けられて本当に幸せです。
（次回につづく→2ndはカジュアルライン、3rdはギフトのお店へ）
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【Yuzo-dori Creator's Life：花屋ewaluの境はづきさん】
・第1話 お客さんが「おまかせ」で注文する茅ヶ崎のオーダーメイド花屋さん。頼み方のコツは？
・第2話 「どうして仏様にもっとかわいいお花をあげちゃいけないんだろう」
▼インタビュー・編集 小野寺将人（Facebook / Twitter）
2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイ ト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後 、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。ハンドメイドアクセ サリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。
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