【岡田治療院の岡田信行さん】競輪選手を引退後、治療の世界へ。競輪業界よりもはるかに強い徒弟制度。
――― 前回、競輪選手をされていたお話を伺いましたが、引退後はなにをされていたのでしょうか。
岡田 競輪選手時代から考えていたことですが、やはり故障と向き合う時間も長かったので、自然と治療院の仕事をすることを決めていました。
その修行をするために、まずは鎌倉健康院というところに弟子入りをしました。
――― まず学校に行ったわけではなかったのですね。
岡田 そこの師匠がとても個性的というか、クセが強いというか、競輪界よりもはるかに強い徒弟制度がありまして、「お前はまだ学校に行かせない」と言われました(笑)
正直その時は不満でしたが、師匠としてはこの業界に向いているかどうかをちゃんと考える期間を与えてくれていたのだと思います。
――― なるほど。
岡田 一年半ほどそこで雑用をして、お客さまたちともコミュニケーションを多くとるようになった頃、やっとお許しが出たので早稲田医療専門学校に入学しました。
ただ働きながら夜学に通っていたので、睡眠不足がひどく、歩いている途中でひざがガクッと落ちることもよくありました(笑)
――― なんというか不健康な生活が皮肉ですね(笑)
岡田 その期間は15kg体重が落ちたので、たしかにそうですね(笑)
学校では、鍼灸の勉強は1割ぐらいで、大半はお医者さんになるために勉強するような基礎医学を学びました。この基礎医学の重要性は先ほどお話した通りです。
ですので、学校を出ただけでは鍼灸の技術はそこまで身につかず、やはり修行先の鎌倉健康院で培った経験が非常に役立っています。
――― 学校を卒業したあとはどうされましたか。
岡田 これまで顔見知りだった患者さまにようやく治療ができるようになったとき、ほとんどの方から「何でも試していいよ!」と言ってもらえて、そういうお気持ちが嬉しかったですね。
――― 信頼関係ができていたのですね。
岡田 その中にはいまだにお付き合いのある方もいるので、本当にありがたいことです。
鎌倉健康院では13年間修行をして、2014年に独立をしました。
昨年、あんなに厳しかった師匠が亡くなったという知らせを聞きました。今の土台を作ってくださったので、感謝しかありません。
(次回につづく→突き抜けた人になるには、技術と人間性を磨く必要がある。 )
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【雄三通りで会えるあの人 – 岡田治療院の岡田信行さん】
・第1話 肩こりの原因がどこにあるかはその人次第。うつの治療にも効果的な鍼灸。
・第2話 自転車競技は未経験ながら倍率17倍の競輪学校へ。怪我と向き合った選手時代。
・第3話 競輪選手を引退後、治療の世界へ。競輪業界よりもはるかに強い徒弟制度。
・第4話 突き抜けた人になるには、技術と人間性を磨く必要がある。
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Facebook / Twitter)
2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。ハンドメイドアクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。
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