【茅ヶ崎館の森浩章さん】Suchmosと会って感じたこと。自分の感性を信じてあげるということ。
(前回の記事はこちら→家業の理由なき慣習に従うことはできない。外資の企業に修行へ。)
――― ワーナー・マイカル・シネマズで鍛えられた後、茅ヶ崎館に戻ってからはどうでしたか。
森 そうですね、相変わらず父とは喧嘩をよくしていました。
ただ、こちらも自分の考えを実現させる力がついていたので、実績を積みながら認めていってもらい、20代前半のうちに経営は任されるようになりました。
――― それは素晴らしいですね。
森 それから20年旅館運営をしていますが、世の中の家族と一緒に働いている人共通の話だと思うんですけど、結局身内との諸々が一番大変だったかも知れません。
そんな中で、ワーナー・マイカル・シネマズの方の話じゃありませんが、外の人から多くの金言をいただいたりして、そういう言葉に支えられてきた部分もあります。
――― 他にも印象に残っている言葉はありますか。
森 昔、茅ヶ崎で子どもたちに良い映画をフィルムで見せていた、「先生」と慕われるご年配の方がいたんですね。
その方は戦争を経験された後、戦後に仕事で騙されたりしたことも沢山あったらしいのですが、そこを乗り越えた先に出た言葉が「足を引っぱるな、手を引っぱれ」だったんですね。
――― 重みがあります。
森 今でも気持ちが引き締まるというか、自分もそうでありたいという気持ちになりますよね。
あとは言葉ではないですが、若い方で言えばSuchmosの皆さんが持つその感性はとても素敵だと思います。
――― SuchmosのYONCEさんは茅ヶ崎の方で、今でも茅ヶ崎のことをよく発信してくださいますよね。
森 まだ今ほどSuchmosが知られていなかった頃に、茅ヶ崎でYONCEさんがバイトしていたお店で食事をしに行ったら、店内に曲が流れていたんですね。
すごく良かったので「これ誰?」って聴いたらSuchimosで、マスターに「会わせて欲しい」って言っていたんです。
そしたら彼らが茅ヶ崎で撮影に来たときに連絡が来て、茅ヶ崎館にお越しいただいたんですね。
――― はい。
森 そこで茅ヶ崎館を気に入っていただき、「MINT」というYouTubeで1,400万回以上再生されている曲のPVに使うシーンの撮影をしていかれました。
良いものは良い、という感性に従って物事を決めていく様がすごく気持ちよかった印象があります。
↓Suchmos "MINT" (Official Music Video)
【Think Chigasaki:茅ヶ崎館の森浩章さん】
・第1話 茅ヶ崎と映画、茅ヶ崎館と小津安二郎監督
・第2話 家業の理由なき慣習に従うことはできない。外資の企業に修行へ。
・第3話 Suchmosと会って感じたこと。自分の感性を信じてあげるということ。
・第4話 茅ヶ崎館は、「茅ヶ崎」と「小津安二郎監督」という二つの看板を背負っている。
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Facebook / Twitter)
1986年生まれ。2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。 ハンドメイドアクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。
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