【つちや商店の鈴木薫さん】コミュニティスペース“かどうち”で茅ヶ崎を盛り上げたい! クラウドファンディングに挑戦する創業63年目の酒屋。
雄三通りで働く人にお話を伺う「雄三通りで会えるあの人」。今回は「つちや商店」の鈴木薫さんにご登場いただきます。お店の存続をかけたクラウドファンディング(プロジェクトの賛同者から資金を募るしくみ)挑戦にかける思いを伺いました。
鈴木 ありがとうございます!すべては地域の皆さまのおかげです。
温かい応援コメントも数多くいただいて、祖父母や両親が喜ぶ姿を見られました。
――― ここまで早く達成すると思っていましたか?
鈴木 本当に予想していませんでした。私自身あまり詳しくない中で始めたので不安しかなかったです。
でも、いまとなっては挑戦して本当に良かったと思っています。
――― 当初の目標金額を達成されて、いまは次の目標を設定されましたね。
鈴木 はい。初回では賄えなかった分の“かどうち”の工事費と、新たに作る「KURA(蔵)」と名付けたワイン貯蔵庫の資金に充てさせていただきます。
母がコンセイエ(フランスワイン販売のプロ)の資格を持っていますので、ぜひご期待ください。
↓KURAのイメージ(参照:READYFOR)
■つちや商店の2代目は茅ヶ崎の地酒「天青」の発起人
――― つちや商店さんは長年この土地で愛されてきたと思うのですが、創業はいつからでしょうか。
鈴木 昭和34年なので、現在63年目です。私の祖父が酒屋として創業しました。
実はその前にも祖父の祖父が鎌倉で造り酒屋の「つちや酒造」を経営していましたが、関東大震災で廃業になったそうです。
↓鎌倉の郷土史にも名を連ねる「つちや酒造」(参照:READYFOR)
――― つちや商店さんは、鈴木さんのお父さまが2代目で、いずれ鈴木さんが3代目になるのですね。
鈴木 そうですね。2代目の父は茅ヶ崎の地酒「天青」の発起人の一人です。
いまでは天青も有名になり、天青を目当てに茅ヶ崎を訪れる方もいらっしゃいます。
↓写真中央がつちや商店2代目のお父さま(参照:READYFOR)
■コロナ禍のリモートワークで、家業に関わりやすくなった
――― 鈴木さんはもともと家業を継がれるつもりだったのでしょうか。
鈴木 継ぐ自分をイメージしていませんでしたし、両親からその話をされたこともないんです。家業に携わっている中で、大変だけど楽しいな、と思う気持ちはいつもありました。
そして少し前に夫から「いつかお店に戻ると思っていた」と言われたので、そんな気持ちがどこか表に出ていたのかも知れません。
――― では、鈴木さんは最初違うお仕事をされていたのですね。
鈴木 実はいまでも会社員をしています。今の会社は家業に対してとても理解があり、手伝う事を認めてくれています。
ここ一年はコロナ禍によるリモートワークの波が来ましたよね。私自身、茅ヶ崎で過ごせる時間が増えたので、より家業に使える時間が増えました。
↓改装前のつちや商店で、三世代そろって撮影(参照:READYFOR)
――― それで家業を継ぐ選択肢がはっきりしてきたのですね。
鈴木 はい、少なからずコロナ禍の影響はあると思います。
私は社会人として営業職を経験しそれなりに鍛えられてきましたので、それを家業にも活かしていきたいと考えるようになりました。
■お店の一角にコミュニティスペース“かどうち”を設ける
――― クラウドファンディングの告知文には、試飲や試食ができる“かどうち”スペースを設けるとありました。あれはすごい楽しみにしている方が多そうです。
鈴木 ありがとうございます。私は昔から、お店の一角にカフェのようなコミュニティスペースをつくりたいと思っていました。
酒屋なのでこだわりのお酒を用意するのはもちろんですが、お酒が得意でない方でも楽しめる場所にしたいです。
↓改装イメージ(参照:READYFOR)
――― 具体的にはどういうことでしょうか。
鈴木 飲みやすいリキュール系や、美味しい食品にもこだわっていきます。実はいまでも、お酒以外の食品や調味料を買いにいらっしゃるお客様も多いんですね。
鰹のタタキ、馬刺し、クリームチーズの味噌漬け。調味料ならポン酢やオリーブオイルなど、もっともっと充実させる予定です。
↓こだわりの食品類(参照:READYFOR)
■雄三通りを「あえて通る道」にしたい
――― お話を聞けば聞くほど、創業63年目のつちや商店さんが雄三通りの新名所になる予感がします。
鈴木 つちや商店は長年ここで商売をして来ましたので、改めてこの雄三通りを盛り上げたい気持ちがあります。
地元の皆さんはもちろん、観光で訪れた方々にとっても、雄三通りを「あえて通る道」にしていきたいです。
――― 素敵ですね!改装オープンの時期はいつ頃でしょうか。
鈴木 2021年5月のゴールデンウィーク明けを予定しています。茅ヶ崎らしく、お店にサーフボードを立てかけて“かどうち”を楽しむお客さまがいる景色をすごく楽しみにしています。
もちろん密にならないよう気を配りながら、ここで偶然出会った人たちが繋がったりして、それぞれの茅ヶ崎の思い出が一つ増えるような場所になったら嬉しいです。
――― とてもワクワクするお話でした。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
▼クラウドファンディングの応援はこちらから!
https://readyfor.jp/projects/sake-tsuchiya
【湘南茅ヶ崎・雄三通りで会えるあの人】つちや商店の鈴木薫さん
・コミュニティスペース“かどうち”で茅ヶ崎を盛り上げたい! クラウドファンディングに挑戦する創業63年目の酒屋。
▼インタビュー 佐藤真司(Facebook)
1975年2月28日、神奈川県横浜市生まれ。小学校から高校まで野球、大学ではアメリカンフットボールの体育会系!生まれも育ちも横浜であったが、東日本大震災を機に宮城県石巻市に移住し、4年間復興支援を行う。はじめての地方暮らしを経験し、人の温かさ、繋がりを経験し、いまは茅ヶ崎での心豊かな生活を目指している。
▼編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter)
2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。地域密着ECや東海岸商店会の公式サイトの運営や、片耳難聴noteマガジンの連載、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン、Gyoppy!、ARUHIマガジン、SPOTほか)。
0コメント