【茅ケ崎北陵高校の市川道伸 校長】「人は変われる」。生徒の成長のためにすべきこと
■校長は生徒の成長のためにいる
――― 素朴な質問なのですが、校長先生の役割はなんだと思われますか。
市川 そうですね…カタい言い方をすれば「学校教育の全責任を負う立場」ということですが、つまりは「生徒の成長のためになにができるのか?」を一番考えなければならないのが校長だと思います。
――― 校長は生徒の成長のために存在していると。
市川 校長は教職員と比べて直接生徒たちと向き合う機会はぐっと減ります。
ただ教職員が気持ちよくやりがいをもって働けるようにすることも、生徒の成長のためには重要ですよね。
小さなことで言えば、たとえば土日に部活の大会があったら、次の日に労いの言葉をかけるとか、そういう一つひとつのことにすることが大事かなと。
――― 小さくても大事なことだと思います。
市川 はい、凡事徹底と言いますしね。
どれだけ自分ができているかはわかりませんが…そういう小さな日常のことから大きな意思決定まで、生徒のために動くことが校長の役割だと思います。
■人は教育によって変われる
――― ところで市川さんはどうして教員の道を選ばれたのですか。
市川 私は科目でいうと社会科の教員でしたが、大学では歴史を専攻していました。
――― 歴史ですか。では北陵高校の遺跡の話も実はお好きなのでは。
市川 そうですね、専門家の方から遺跡の歴史的な背景を伺うのは大変興味深いです。
大学時代に歴史を勉強するなかで、一緒に過ごした友人や先輩から影響を受けて教員の道を選びました。
――― 教員になられて、最初の赴任先はどちらでしたか。
市川 最初は相模原市にあったラグビーの強豪校です。
ラグビー部で人生が変わった子たちをたくさんが見たおかげで、教育の力を目の当たりにしました。
時代が時代でしたので、非常にやんちゃな子たちが3年でガラリと変わっていく姿に衝撃を受けました。
――― それが教育の原体験になっているのですね。
市川 当時を思い出すと、人は教育によって変われると確信できます。
教員はそうやって生徒たちから教えてもらったり、感動をもらったりできる良い仕事ですよね。
――― 逆に生徒から教えてもらうことも多いのですね。
市川 そうですね。そして私たちとしては、そうやって生徒たちが活躍できる場を作ることが大事です。
勉強で成長する子もいれば、部活動で成長する子もいますし、文化祭・体育祭・合唱コンクールといった行事で成長する子もいます。
そうやっていろいろな機会をいかに作っていけるか、そこが教員のやりがいになります。
↓北陵高校の行事や部活、学力テストなど(引用:茅ケ崎北陵高校 公式ページ)
――― 教員から校長になられるまでは、どのような変遷でしょうか。
市川 45歳まで教員をして、教育委員会に行き、学校に戻ってきたときには教頭、そして副校長、校長となり、いまに至ります。校長としてはここが2校目ですね。
■北陵高校の悲願
――― 茅ヶ崎に来られて、どんな印象を持ちましたか。
市川 やはり湘南というだけあって、良い自然環境があって気持ちが良いですよね。
保護者の方々も雰囲気が明るくて、生徒たちものびのびと育っている印象があります。
――― 市川さんが今後やっていきたいことはありますか。
市川 もう定年間近ですから、そのあとのことも考えなくちゃいけないんですけど、でもとにかくいまは北陵高校の新校舎のことが一番ですね。
――― 検討が始まってから、もう10年以上になりますもんね。
市川 新しい北陵高校のスタートは、私だけでなく北陵高校に関わる多くの方々にとって悲願だと思います
一日でも早く、在校生だけでなく卒業生の皆さんにも、「こうなることに決まりました!」と報告したいですね。
――― 北陵高校の今後に注目したいと思います。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
▼神奈川県立茅ケ崎北陵高校
住所:神奈川県茅ヶ崎市下寺尾128/TEL:0467-51-0311/FAX:0467-54-2160
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter)
2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、m'no【エムノ】のWEBマーケ、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン、Gyoppy!、ARUHIマガジンほか)。
▼編集アシスタント 髙橋 一矩
近々新卒入社でわくわくしている21歳の大学生。茅ヶ崎生まれ茅ヶ崎育ち。ネットサーフィンをしていてエキウミを見つける。奄美大島の喜界島にボランティアで行ったときに、彼らの喜界島への愛を感じて「自分も地元に何かしたい!」とぼんやり思っている。ラーメン専用のインスタアカウントがあることは秘密。実は収益化を目論んでいる。
▼編集アシスタント 山崎久美子
岩手県出身。「一生に一度は海の近くに住みたい!」という野望を叶えるため、海なし埼玉県から2020年3月に茅ヶ崎に移住。
夫婦ともに看護師であり、3人の子どもたちに日々育てられています。今度住む場所では積極的に地域に関わりたいと思い、エキウミに参加。
▼カバーデザイン 鈴木亜美(Webサイト)
都内企業でインハウスデザイナーとして働いていたが震災をきっかけに「海のある街で犬と暮らしながらデザインの仕事をしていきたい」と思い立ち、2012年に湘南に移住。現在は湘南を拠点にフリーランスのデザイナーとして多くのWebサイトやプロモーションツールを制作している。「茅ヶ崎のことを知りたい&地域貢献したい」という思いから「エキウミ」に参加。
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