【日日器の南かれんさん】「うちんち」に遊びに来てもらう感覚で器を日常に取り込んでほしい
雄三通りにお店を出されている方にご登場いただく「雄三通りで会えるあの人」の今回は、和食器を扱う「日日器(ひびき)」の南かれんさんです。 初心者で個人商店を開き、幅広い世代に愛されるお店になるまでのお話を伺いました。ぜひ最後までお読みください。(全2話)
■これからお料理やるぞ!みたいな若い人にも届けたい
――― 本日はよろしくおねがいします。
南 よろしくお願いします
――― まずは簡単に日日器さんのお店についてご紹介をいただけますか。
南 日本各地の器作家さんと窯元さんの器、竹細工やガラスなどを扱っています。
――― お店の名前から、もう素敵です。
南 実は息子の名前から来ているんです。息子は響と書くのですが、お店をすることが決まったときに、日常的に器を利用してもらいたい、という願いを込めて「日日器」。
2,3分で、決定です。(笑)
――― たしかに、陶器を日常的に使うイメージってあまり無いです。
南 陶器を使うって、敷居が高いと思う方が多くて。
金額も高いと、買っても日常的に使用することってあまり無いんですよね。
――― でも、お店の陶器は思った以上にお手頃ですね。
南 これからお料理やるぞ!みたいな若い人たちにも、日常的に使ってもらいたいんです。
だから、一回飲みに行かなきゃ買いに行ける。くらいの2,000円から4,000円のものを中心に置いています。
――― 若い方にも使って欲しいのですね。
南 わりとこういう専門店って少なくなってきてて。
器屋はリタイアする方が増えてきているんです。
――― なるほど。
南 せっかくおうちで美味しいものを作って食べるなら、より美味しく見えるものを使ってほしいなって。
若い子にも届くようにインスタグラムの発信にも力を入れてます。
▼インスタグラムに南さんも度々登場。
■「うちんち」に遊びに来てもらう
――― 専門店って入るだけで緊張しそうですが、居心地がいいです。
南 お店のコンセプトは、「うちんち」みたいな。
実際に住んでいるのはこんな感じじゃないんだけど、自分のお家に遊びに来てもらってる感じが良かったんですよね。
だから、喋りに来るだけって方も結構いますし。
――― コンセプトがハマってるんですね。
南 自分のリビングのように、好きなものしか置いてないので、だんだん趣味が似てる方が集まってくるんです。
お客様でも、この方はこれが好きだろうなって段々わかってくるんです。
▼日日器の店内
――― これだけ素敵な器があると、選ぶのも迷いそうです。
南 普段のお料理でどう使うのかを提案しながら、お客様と一緒に選ぶことが多いです。
やっぱり、私自身お料理するのが好きなんで、「これには、この料理を、こう入れたら良くないですか?」「いいわね!」って。
――― 買う前から、料理をするのが楽しくなりそうですね。
南 絶対にこの使い方じゃないと駄目って思ってる方も多いので、色んな使い方ができることを教えてあげたいんです。
実際にインスタグラムにアップしてくれているのも嬉しいですし。
――― お客様は、茅ヶ崎在住の方が多いんですか?
南 半々くらいなんです。昨日もインスタグラム見ましたって大阪とか愛知とか問合せが入って、陶器を送りました。
先日は静岡の方で、好きな作家さんの陶器がここでしか売ってないからっていってわざわざご家族で足を運んでくれて。
――― いろんな地域の方に認知されているんですね!
南 そして、若い方も多いんです。
店内はベビーカーも入るのでお子様連れの若いお母さんや、男性で料理が趣味の方も結構使ってくれます。母の日にプレゼントとかね。
■料理は味だけが大切じゃない
――― 和食器が身近にある生活って良いですね
南 「和食器今まで使ったことがなかったけど、美味しそうに見えてよかったです」って若い子が言ってくれるのが嬉しい。自分もそうだったし。
――― ご自身も?
南 母の趣味が陶器集めで、小さい頃から食器の存在は身近にありました。
外食をしたときに、料理は美味しいけど、器が「あれっ」て思ったことがあって。
――― 料理は味だけが大切じゃないと。
南 はい。料理がさらに美味しく感じられるのは”器のおかげ”ということを、割と小さいときから思ってたんですよね。
「あーうちは器も良いんだな」って。
――― 南さんのお店の雰囲気や、思いがよく分かるお話でした。次回は開業までのお話しや、茅ヶ崎の良さついて伺いたいと思います。
(次回につづく)
▼インタビュー・編集 瀬野尾友美
東京出身。これまで他拠点でウェディングプランナー、ホテルでのコンサルタントを経験。仕事だけの人生ではなく、より豊かな暮らしに興味を持つ。昨年末に退職後、縁もゆかりもなかった茅ヶ崎に移住。住んで1週間で茅ヶ崎の虜に。茅ヶ崎のマチ、ヒトの魅力を発進したいと思い立ち「エキウミ」に参加。
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