「悩みのない人生を送るには三つの条件がある。」高田ゲンキが”逃げのびた者”になれた方法とは。

日本や世界で活躍する方からお話を伺い、茅ヶ崎を盛り上げるアイディアをいただく「EKIUMI SPECIAL TALK」。今回は、ベルリン在住のフリーランスイラストレーター・高田ゲンキさんにお話を伺いました。フリーランスに関心がない方も非常に学びのある内容となりましたので、ぜひ最後までお読みください。(全2話)



■悩みが解決する三つの条件


――― 高田さんのご著書やTwitterでの発信をいつも拝見しており、こうしてお話できるのが本当に光栄です。


高田 ありがとうございます。

ぼくは茅ヶ崎の隣の平塚出身で、茅ヶ崎で働いていたこともあるのでお話をいただいたときは嬉しかったです。


――― まだご存知ない方のために、高田さんがどのようなお仕事をされているか伺えますか。


高田 はい。ぼくはフリーランスのイラストレーター・漫画家をしていて、いまはドイツのベルリンに住んでいます。


↓高田ゲンキさんのイラスト(Cyclingrooving Berlin


高田 15年前にフリーランスという人生を選んでからは、イラストの仕事を中心にしてきました。

漫画の連載や書籍出版もしているので、いまは「漫画家」という肩書きも同時に使っています。


↓高田ゲンキさんの著書『フリーランスで行こう!Genki Wi-Fi


――― 『フリーランスで行こう!』はフリーランスという職業のノウハウだけでなく、人生の考え方なども学べる本でしたね。


高田 ありがとうございます。

考え方について言えば、ぼくがよく思うこととして「悩みがない人ってほぼいない」と思うんですよね。

なんかしらみんな「モヤっ」としていることがあって、それって三つの条件を満たせば、だいたい解決すると思っていて。


――― 悩みが解決する三つの条件ですか。


高田 はい、それはまず”健康”であること、そして”英語”ができること、最後に”フリーランスで稼げるスキル”を持っていることの三つです。

三つ目については、フリーランスである必要はないんですけど、たとえ会社員であっても「いつでもフリーランスにいつでもなれるぞ」って状況をしっかり作っていくことが大事で。



――― 経済的に自立するというのは大事ですよね。


高田 そうなんです。大体の悩みって、「その環境から逃げられない」っていう条件のなかで起きるじゃないですか。

たとえば会社の人間関係で悩んでいるときに、経済的な理由で辞められないという人って結構いるじゃないですか。

“辞める選択肢”が持てるということはすごく大きいですよね。


――― 二つ目の英語についても同じ考え方ですか。


高田 はい。日本のような島国って物理的にも心理的にも逃げにくい環境ですよね。

もちろん日本には良いところがたくさんあるんですが、それが合わない人も当然いるわけで。


――― 居心地が悪い人にとってはつらい環境かも知れませんね。


高田 ぼくもどちらかと言うと日本の環境があまり合わなかったタイプなんですね。

子どもの頃から何度かいじめにあったりしていたこともあって、居心地が悪い人の気持ちがわかる部分があって。


↓僕の半生 中学編(Genki Wi-Fi


高田 学校だけじゃなく会社でも居場所がない人もいるし、そんな中でぼくは「逃げのびた者」として逃げ方を伝えたいというのはあります。


――― なるほど。そのために必要なのが”健康”と、”英語”と、”フリーランスで稼げるスキル”ということなんですね。


高田 はい、日本は価値観が比較的多様ではないので、特にそうだと思っていて。

日本で常識とされていることや、暗黙のルールに対して適性が高い人が”優れている人”ということになるなら、それに馴染めない人は”劣っている人”っていう錯覚が生まれやすいじゃないですか。

でもそれってただの適性の問題であって、状況が変わればみんな変わっちゃうものだということを、いま苦しんでいる人には知って欲しいです。


↓フリーランスのいいところ(Twitter


高田 みんなが自分に合っている所、生き方を選べれば、みんなが生きやすい社会になるはずなんですよね。

環境が変わるのを待つよりも、自分で環境を変える選択肢を持つ方が早いと思うんです。


■フリーランスの教科書


――― 高田さんは2019年7月に自身としては二冊目となる著書『世界一やさしい フリーランスの教科書 1年生』を発刊されましたね。おめでとうございます!


高田 ありがとうございます。

こだわりすぎて編集さんにはギリギリまで迷惑をかけてしまいましたが…ぜひ皆さんに読んでいただきたいです。


――― 教科書ということなので、非常に網羅的にわかりやすく書かれていますよね。


高田 おっしゃる通り、読めばひと通りフリーランスという仕事について分かるような構成になっていると思います。


↓世界一やさしい フリーランスの教科書 1年生(Genki Wi-Fi


――― もっとこうしたかった!という部分はありますか。


高田 基本的には満足の出来ですが、実はもっとたくさん書いていたんですね。

先輩フリーランスのインタビューなどもそうなんですけど。


――― そうなんですね。


高田 ただそれも全部入れるとボリュームが多くなりすぎるのと、値段も高くなってしまうので、本では一部を載せて全編はPDFで読める読者特典にしました。


――― たしかに特典PDFは読み応えがありました。あと個人的には途中に差し込まれたコラムや漫画もすごく面白かったです。


高田 ありがとうございます。説明調な文章の合間に漫画を入れることで、柔軟に解釈してもらったりできるんじゃないかなと思ったんですよね。

ものすごく個人的な話をすると、確定申告の説明で登場する税理士の藤原淳さんは、小学校からの同級生なんですよ。



――― あ、確かに読み返したら”30年来の友人”と書いてありますね。


高田 そうなんです。小学校3年生のときからの付き合いで。

ぼくは子どもの頃から協調性があまりなくて、いじめにあったりしてクラスに友達がいない時期があったんですけども、彼はずーっと仲良くしてくれていて。


――― それはすごく支えになったでしょうね。


高田 ええ、そんな彼と、30年経って一緒にお仕事ができるとは思ってなかったので、妙に感慨深いというか(笑)

そういう意味では、「頑張ってきてよかったな」っていう思いもありますし、そういう彼と出会えた地元平塚という街にも感謝しています。


――― ちょうど地元のお話も出ましたので、後編はフリーランスになる前のお話や、茅ヶ崎をより良い街にするためのアイディア、今後やりたいことなどを伺いたいと思います。


↓藤原淳さんとの打ち合わせ風景(Twitter


(次回へ続く → 「社会課題をカジュアルに伝える。」イラストレーター・漫画家 高田ゲンキの挑戦


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▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter

2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、アクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティング、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン「まだ茅ヶ崎に行ったことのないあなたへ」)。


▼編集アシスタント 茅ヶ崎ポニーさん

東京の板橋生まれの横浜の戸塚育ち。2014年秋より茅ヶ崎暮らし。関心の高いテーマは、「まちとひと」「想いとルーツ」。茅ヶ崎をひと言で表現すると『人も道も、フラットな街』と十中八九、答えてます。しごとは、10年ほどインターネットの企画や営業を。ペンネームは小学生時代の弱小だけど大好きだった野球チーム「ポニーズ」より。

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