【ADDressの佐別当隆志さん】月額4万円から住み放題!地域にねざした夢の多拠点生活を叶えるサービス

日本で活躍する方にお話を伺う“EKIUMI SPECIAL TALK”。今回は「月額4万円から住み放題」のADDressを展開する、株式会社アドレスの代表、佐別当 隆志(さべっとう たかし)さんです。茅ヶ崎にもあるADDressの拠点はどんな想いでつくられたのか、たっぷり伺いました。(全2話)




■月額4万円から住み放題


――― 本日はお時間をいただきありがとうございます。正式サービスを開始されたので取材が多くて大変な時期ですよね。


佐別当 いえいえ、こちらこそありがとうございます。

茅ヶ崎にもADDressの物件があるので、茅ヶ崎の皆さんに知ってもらえる機会ですから嬉しいです。


↓ADDress茅ヶ崎邸(引用:ADDressサイト


――― まず基本的なところから伺わせてください。月に4万円を払ってADDressの会員になれば、全国にあるADDress登録物件に住めるんですよね。


佐別当 はい、全国どこでも住めます。

その登録物件が、いまは26ヵ所にあります。(※2019年11月現在)


――― ADDressのサイトによれば、「一回につき最長一週間」住み続けられると。


佐別当 ずっと居られる自分専用のベッドがある物件を一つ選べて、あとはどこでも最長一週間住めます。

そこには期間をあければ再訪ができるので、自分の居場所を複数つくりやすい仕組みになっています。


↓プラン内容(引用:ADDressサイト ※2019年11月現在)


――― 茅ヶ崎にもADDressの物件があるとおっしゃいましたが、茅ヶ崎の物件の評判はいかがですか。


佐別当 やはり茅ヶ崎は人気のエリアですから、利用する会員さんは多いです。

ちなみにADDressの物件には、「家守(やもり)」という管理者がいるのですが、茅ヶ崎の家守は和田さんといって最年少の20歳なんですよ。

ADDressはこの家守制度のおかげで、会員さん同士はもちろん、地域とも交流しやすくなっています。


■「場所に縛られる生活」から抜け出す


――― それにしても、「どこでも住める」のは時代にマッチした仕組みですよね。


佐別当 そうですね、いまはパソコンやスマホがあればどこでも仕事ができる時代になりました。

だからこれまでのように「場所に縛られる生活」をあえてする必要もなくなってきたのかなと思います。


――― 場所に縛られない生活を夢見る人は多そうですね。


佐別当 実は「田舎暮らしをしたい人は3大都市圏の4人に1人」と言われていたり、「デュアラー(二拠点生活者)になりたい人は潜在的に1,100万人以上」とも言われているんです。

その人たちが、行きたいけど行けない状態だったところにADDressが登場したわけです。


――― これで夢の多拠点生活がぐっと現実的になりました。そういえば佐別当さんもデュアラーですよね。


佐別当 はい、僕の場合は熱海が二拠点目です。

都内から1~2時間程度で海や山といった自然環境があるところを探しました。


――― その魅力はよくわかります。「都会」と、「都会から1~2時間のところにある地方」の二拠点って良いですよね。


佐別当 そうなんです。そういう地方で、地元の人とローカルなお店に行くのってめちゃくちゃ面白いんですよね(笑)


――― そんな第二第三の居場所が気軽につくれるのがADDressですね。それにしても4万円の価格設定はリーズナブルですよね。


佐別当 たしかに東京の基準で考えれば4万円は破格ですが、日本全国を基準にすれば4万円は普通なんですよね。

東京と東京以外の会員さん比率は50:50なので、どちらのニーズにも応えられているのだと思います。


■事件事故が起きにくい仕組み


――― いろいろな人が出入りすると、安全面を気にする人もいると思いますが、その辺りはいかがですか。


佐別当 事件事故は仕組みとして起こりづらくしています。

僕はずっと「シェアリングエコノミー」に関わる仕事に携わってきて、プライベートでもシェアハウスに住んだり、自宅で民泊もやってきたんですね。

その実体験から、「企業がしっかりと個人と個人の間に入るのがベスト」という結論になりました。


↓佐別当さんが利用するシェアハウス「Miraie」(引用:佐別当さんのFacebook


――― 間に企業が入ると、事件事故が起きにくくなるのですか。


佐別当 はい。責任は企業が持つ覚悟があれば、トラブルになりがちな近隣住民との関係構築もしっかり地道にやりますし、保険にも当然入っていますし、なによりその地域を愛する家守に現地を管理してもらっています。


――― こういったシェア系のサービスで、企業がそこまで丁寧に対応するのは聞いたことがありません。


佐別当 まさに、この話をすると「そこまでするんですか」とよく言われます。

ただやはり会員さんの安全安心のためにも、地域に受け入れられるためにも、ここまでするのが必要なんですよね。


■「ADDressの会員さんなら安心」


――― ところでADDressの茅ヶ崎邸はどのように始まったのでしょうか。


佐別当 ADDressの加盟については、既に全国から300件以上の問合せがあるんですけども、そのなかの一つが茅ヶ崎だったんです。

茅ヶ崎は人気エリアですし、物件オーナーさんの熱量も高かったのですぐに決まりました。


――― 管理する家守さんはどうやって見つかりましたか。


佐別当 家守の募集には200人以上の応募があるんですね。

茅ヶ崎の家守になった和田さんは実家が茅ヶ崎ですから、地域への想いもしっかりある方なんです。

その地域が好きだと自然とおもてなしをしたくなるので、そういう方が理想ですね。


――― 先ほどからお話を伺っていると、家守さんの存在は非常に重要ですね。


佐別当 その通りです。ちなみに家守の最高齢は80歳以上の方ですから、本当に幅広い年齢層の方が家守をしています。

中にはADDressの家守になりたくて、そのために移住した方もいらっしゃいます。


――― 実は会員さんより家守さんの方が幸福度が高いかも知れませんね(笑)


佐別当 そうかも知れません(笑)

ADDressでは地域にスペースを開放している拠点もあるぐらい、地域との交流は大事にしていて、家守も会員さんそういう繋がりを望んでいる方が多いです。

ですから、ぜひ地域の方々はイベントをするときにADDressに声をかけて欲しいですし、なんなら共同イベントができても面白いと思います。


――― それは素敵ですね。


佐別当 いまって「つくられたもの」に参加するんじゃなくて、「つくるところ」から入る方が面白いと思う人が増えているんですよね。

ですから地域と一緒になにかを生み出せるプロジェクトができるのはありがたいです。

そうやって地域との交流を深めていきながら、「ADDressの会員さんなら安心だよね」っていう認識が地域にねづくのが理想ですね。


――― ADDressが地域と共生するイメージがすごくわきました。後半は、佐別当さんご自身について伺いたいと思います。


(次回へ続く → 居場所のある社会をつくる。シェアリングエコノミーが救う地域と人




▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter

2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、アクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティング、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン「まだ茅ヶ崎に行ったことのないあなたへ」、Gyoppy!「スーパーにはない魚が買える」茅ヶ崎の人気鮮魚店が果たしている大事な役割)。

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